2008年01月16日

寝覚め

これも長いが引用させてもらう。

1月16日2時31分配信 毎日新聞


 浜松市で昨年11月、空腹のホームレスの女性が市役所に運ばれ、福祉担当職員らが取り囲むなか心肺停止状態となり、翌日死亡した。敷地内の路上で寝かされ、市が与えた非常食も開封できないまま息絶えた。「すべきことはやった」と市は説明する。だが、なぜあと一歩踏み込めなかったのか。女性の死は重い問いを投げかけている。【井上英介】

 市によると、11月22日昼ごろ、以前から浜松駅周辺で野宿していた70歳の女性が駅地下街で弱っているのを警察官が見つけ、119番通報。救急隊は女性から「4日間食事していない。ご飯が食べたい」と聞き、病気の症状や外傷も見られないことから、中区社会福祉課のある市役所へ運んだ。

 女性は救急車から自力で降り、花壇に腰を下ろしたが、間もなくアスファルト上に身を横たえた。連絡を受けていた同課は、常備する非常用の乾燥米を渡した。食べるには袋を開け、熱湯を入れて20〜30分、水では60〜70分待つ必要がある。

 守衛が常時見守り、同課の職員や別の課の保健師らが様子を見に訪れた。市の高齢者施設への短期収容も検討されたが、担当課に難色を示され、対応方針を決めかねた。

 運ばれて1時間後、野宿者の支援団体のメンバーが偶然通りかかった。近寄って女性の体に触れ、呼び掛けたが、目を見開いたままほとんど無反応だったという。職員に119番通報を依頼したが、手遅れだった。メンバーは職員に頼まれ、救急搬送に付き添った。

 「職員が路上の女性を囲み、見下ろす異様な光景でした」とメンバーは振り返る。「保健師もいたのに私が来るまで誰も体に触れて容体を調べなかった。建物内に入れたり、せめて路上に毛布を敷く配慮もないのでしょうか」。女性に近寄った時、非常食は未開封のまま胸の上に置かれていたという。

 最初に病院ではなく市役所へ運んだことについて、市消防本部中消防署の青木紀一朗副署長は「業務規定に従って血圧や体温などを調べ、急患ではないと判断した。隊員によると女性は病院へ行きたくないそぶりを示した。搬送は純粋な行政サービスで、強制的に病院へ運ぶことはできない」と話す。

 市の一連の対応について、社会福祉部の野中敬専門官は「与えられた権限の範囲内ですべきことはやった。職員たちの目に衰弱している様子はなかった。容体急変は医師ではないので予想できない」と話す。

 死因は急性心不全だった。女性の死亡後、市民団体などから抗議された市は、内部調査を実施。中区社会福祉課の対応について「空腹を訴える女性に非常食を渡し、収容可能な福祉施設を検討した。2回目の救急車も要請した。職務逸脱や法的な義務を果たさなかった不作為は認められない」と結論付けた。




どう感じられただろうか。

私は、胸の上に未開封のままの非常食が置かれていたというくだりを読
んだ時に、我慢できずに嗚咽を漏らしてしまった。

市は、

職務逸脱や法的な義務を果たさなかった不作為は認められない」と結論付けた

としているが、
確かに市の規定にも定められていないだろうし、いわゆる犯罪を取り締まる法にも触れてないだろうし、逸脱もしていないだろう。

だが・・・
それならこれでいいのか?


弱っていると分かっている人を、一見すれば年寄りだと分かる人を、
いくらホームレスで汚い臭う(すべて想像)であっても、
弱っている人間に「餌」(敢えてこう言う)を与えて遠巻きにして眺める・・・

どんなパッケージか知らんが、どうやって食べるのかこの老女性は知っていたのだろうか?
説明は大きな字で一目瞭然に書かれていたのだろうか?
小さな字だったら、読めたのであろうか?
口で説明したのだろうか?
例え、口で説明しても、熱湯や水はそばにあったのだろうか?
入れ物(食器)は用意してあったのだろうか?
箸は?  
スプーンは?

弱っていた手で、パッケージを破る事はできたのだろうか。

健常者で普通に力のある人間なら容易い事なのに、
何故、給湯室に乾燥米を持って行き、どんな入れ物でもいい、そこに入れて熱湯を注ぎ、そこら辺に転がっている割り箸でも使い捨てのプラスティックのスプーンでもいい、それを添えて女性の手に持たせてやらなかったのだろうか。

「4日間食事していない。ご飯が食べたい」


この言葉を救急隊員は市の職員に伝えたのだろうか?
伝えても目の前の肉体を見ても尚、健常者の感覚で
「大丈夫だろ?4日間くらい。すぐに死ぬわきゃないよ」
と判断したのだろうか?


彼女を搬送した救急隊員も市の職員も

やる事はやった

と言っているそうだが、本当に心からそう思っているのか?


4日間食べていない・・・
普通の生活をしている若い人でもこたえる。
ホームレスならその前も充分な栄養が摂れていたとは思えない。

容体急変は医師ではないので予想できない

救急車で運ばれるというような環境の変化があって、見知らぬ場所へ連れてこられて、随分と大儀なこと(疲れる)だっただろう・・・

地下街は暖かい。風も無い。
アスファルトの路上は、夜気と寒気が染み込んで自分の体温は奪われるばかりだっただろう。
それが心臓に負担をかけたとは思わないのか?
必死の思いで地下街に逃げ込んだのであろうに・・・
自分の老いた母親が冬空の下、路上に寝ていたらどういう反応をするのだろうか。


職員たちの目に衰弱している様子はなかった。

ほぉ。
ならば、衰弱していると判断して救急車を呼んだ警察官の判断は間違っていたんだね。


「空腹を訴える女性に非常食を渡し、

ほぉ。
空腹な人に、すぐ喰えないものを渡したのがそれになるのか。
見知らぬ場所でどこに熱湯が水があるのかも分からない場所で、それも路上で室内ではなく、熱湯や水、それに時間が必要な食べ物を渡してねぇ・・・
私は寡聞にして、今まで行ったどこの役所にも庭に熱湯が出る蛇口を完備して誰でも使用できるようにしている所を聞いたことも見たこともない。

乾燥米などより、職員が机でポリポリむさぼり喰っている、クッキーやらチョコレートを1枚渡してやった方が、よほど彼女が食べたかったものに近いと思うよ。

この老女性も生まれてきた時は、まるまるとしたかわいらしい赤ん坊だったに違いない。
小学生、中学生の頃には、自分がホームレスになり、70歳で腹をすかせ、胸の上に置かれた「食べ物」を開けることも食べることもできず、大勢の眼にさらされながら死んでいくなどとは思ってもいなかっただろう。
戦中戦後を生き抜いてきて、この豊かで便利な世の中で。


「4日間食事していない。ご飯が食べたい」


「職員が路上の女性を囲み、見下ろす異様な光景でした」とメンバーは振り返る。「保健師もいたのに私が来るまで誰も体に触れて容体を調べなかった。建物内に入れたり、せめて路上に毛布を敷く配慮もないのでしょうか」。女性に近寄った時、非常食は未開封のまま胸の上に置かれていたという。


posted by 葉山猫 at 14:30| ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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