2008年07月24日

大奥 

大奥 よしながふみ 白泉社

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テレビ、映画、小説の大奥ではない。
漫画」である。

私は最初本屋でこのコミックを見た時、

まぁた、レディスコミックかぃ・・・

と思ったのが第一印象。
中身は、舞台を大奥に設定しただけで、嫉妬や愛欲を描いただけで、S○X描写テンコ盛りの漫画だろう。
ってな事で、手に取る事もせず素通りした。

だって、帯のキャッチフレーズが

男女逆転大奥
将軍は女
大奥には美男三千人


だもの。


ところがある時テレビ番組でサッカー選手だったか?のお部屋拝見みたいなインタビュー番組で、このコミック本がその選手の本棚にあったのだ。
インタビューアも奇異に感じたらしく、この本の事を聞くと

「○○さんから教えて貰って、読んでみたら面白くて」

という返答。

この本以外は、結構固い内容を思わせる本が並んでいた。
まぁその年代の男子が好みそうな本でもあるが。

なので興味が沸いたのだ。
レディスコミックではなさそうだな、と。(笑
プロサッカー選手が面白いという「大奥」という漫画・・・
そこで、読んでみた。



・・・

即3巻揃えました! (爆 

いやー
道具類の時代考証がちゃんとしている、とかは分からないが、面白い!

何も知らない時、帯から想像してた隠微な世界はほとんどなし!
(私だけか?^^; まぁあることはあるけど)
絡みのシーンは出てくるけど、ほんの触り程度。
具体的なレディスコミックのような(私もよく知らないが)描写を期待していると肩透かしを食らう。


ネタ晴らしにはならないと思うので簡単に言うと、パラレルワールドである日本の徳川幕府初期、ある伝染病が広まる。
その病気は、若い男子しか罹らないという。
そのため、日本の男子人口が激減し、女性が労働、政治、すべての面で男子の代わりを勤めねばならなくなった、というお話。

ただ、それがもう既成の事実となった世界でのドタバタ記ではなく、その病気が流行り始め、男子の代わりに女子が勤める事になっていく過程から描かれている。
いや、書かれつつある。
男女逆転が当たり前の認識となった時代の吉宗の謎解きみたいな形でお話が進んでいってる。
そして、それが現存の(こちらの世界の)歴代の徳川将軍のエピソードをうまく当てはめて、こういう理由があったからこういう制度を作った、もしくはこういう事件が起こった、というお話になってる。

うまい!

そして人物描写が良くできている。
と私は感じる(笑

私はあまり日本史は得意じゃないのだが、癇癪持ちだったと言われる家光、鷹狩りへ行った先とかで気にいった女性(それも醜女を好んで)に手をつけたとか言われる吉宗とか、嘘か本当か分からない、かつ上っ面だけかも知れないが、各将軍のそういう伝承をうまく必然性を持たせて織り込んである。

それに、甘くない。
一言で言って甘くない。



私なぞ、このエピソードは実際の歴史上ではどう扱われているのだ?
と、Wikiとかで検索しちゃってるよ(爆
本末転倒である。(恥

これではその昔、中学だか高校だかの世界史の時間に

「オスカルはいつ出てくるのですか?」

と質問した女子学生と同じである。

あー情けない_| ̄|○



ただし、かと言って、厳密に個々の将軍のエピソード、治世を置き換えてる訳ではない。
はしょってある有名なエピソード、実際のその時代に活躍したと言われる人物が登場しなかったり、という面もある。
では、恋愛モノなのか、というと・・・
そういう面もあるのだけど、ただ単に愛し合ってる二人が悲劇に見舞われて、というお話でもない。

どういったらいいのだろう。
浅はかな私では言葉に表せないが、その読む人の持っている教養レベルで汲み取れる内容の深さが異なってくると言いたくなる作品だ。


「へぇ〜」とさらっと読むのも良し、ぐりぐりといろいろ思いながら読むのも良し。

お奨めです。


私は・・・




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ラベル:大奥 コミック
posted by 葉山猫 at 14:36| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 本 活字 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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