2010年08月18日

歸國(きこく)

三本目gremz2日目 黒ウンチ滅多にせずオシッコは1日1回位中々1日2回の爆食いをしてくれない

歸國(きこく)
kikoku.jpg
http://www.tbs.co.jp/kikoku2010/index-j.html
大宮上等兵 : ビートたけし
木谷少尉 : 小栗旬
河西洋子(当時) : 堀北真希
日下少尉 : 向井理
竹下中尉 : 塚本高史
志村伍長 : ARATA
水間上等兵 : 遠藤雄弥
坂本上等兵 : 温水洋一
立花報道官 : 生瀬勝久

河西洋子(現在) : 八千草薫

大宮健一 : 石坂浩二

秋吉部隊長 : 長渕剛

脚本 : 倉本聰
音楽 : 島健
演出 : 鴨下信一


楽しみにしていた。
いや、楽しみ、という言い方はちょっと変なんだけど。

ドラマとしては・・・
うーん。
お話の設定は評価できる。
今までの戦争ドラマとはちょっと違う。
こういうドラマ設定でないと、最早今の日本の若い人に太平洋戦争を考えさせるきっかけにはならないと思うし。

ドラマの雰囲気を表す一つの例としては、
戦争を体験した母は早々にチャンネルを変えてしまった。
私は、そこそこ楽しめたのだが。
こう言えば、なんとなく分かるかな?

粗筋を簡単に言えば、

終電も終わった深夜、東京駅に出征列車が入ってくる。
その列車には、南方で戦死した兵士達が乗っており、明け方の時間までつかの間の自由時間が与えられる。
訪ねたい場所、訪ねたい人々。
心残りがないように行動して来い。
但し、姿を見せたり存在を気取られるような振る舞いをした者は帰隊できず、永遠に浮かばれない亡霊としてこの地で彷徨う事になる。
兵士達は、将校も一兵卒もそれぞれ思い出の地、人を訪ねていく。
そして、その人々を待ち受けていた人物もいる。
”名誉ある”戦死者でないので、この英霊列車に乗れず、仲間とも一緒になれず、成仏もできず、死んでからずっとこの日本で彷徨っている亡霊。
その亡霊が帰国した”英霊”の前に現われ、それぞれに関係する人物のその後や今の日本の状況を、反応を楽しむがごとくに教えていく・・・



間違っているかもだけど、これ舞台だったのかな???
原作もあるらしいし。
ドラマは原作とも舞台とも若干違うらしい。

映像は良かった。
がんばってた。
クラブの映像は、役者も含めいまいちだったけど。
実際のクラブの映像をいれりゃぁいいのに。
それはさておき。

黒と青の世界。
電子的な光と夜の深とした雰囲気とか良かった。
特に靖国神社の菊の御紋が象徴的だった。


役者も久々にへぇ〜と思った。
日本の役者もいいじゃん!と。

特にARATA(画像の左から3人目)
この人すごい、と思った。

英霊ではなく彷徨う亡霊役なのだが、死因が首吊り自殺。
その設定のためか、声がだみ声。
地声なの?と迷っていたが、どうも普段の声はそうでないらしい。
他の方の感想で、『ARATA目当てに見たが、あまりに声が違うので最初分からなかった』というのがあったので。
うーーーーん。
すごい!

長セリフばかりだったのだけど、話し方、姿勢。
すっごい存在感があった。
ほとんど表情がない役だったんだけど、なんというか・・・
悔恨というか・・・
今も、この先もずっと続くであろう苦しみが伝わってくる。
お母さんへの情もね。

この亡霊は、ずっとこの誇りと悔恨、その懺悔を延々と繰り返しながら彷徨って行くのか、という、唯一戦争に対する「何か」を感じさせた役どころだった。


長渕剛
いやー、この人こんなに上手だったのか。
若い時は歌は良かったけど「ぬぁ〜に、つっぱらかってるんでぃ!」と言いたかった。
でも今回の将校としての迫力。
実際にもこうだったんだろうな、という自然な迫力と権威。
断固とした信念。
いやー、かっこ良かった。


小栗旬
NHKドラマの石田三成なんかは、どこのでこっぱち人形?と思ったりしたけど、それに比べて今回の芝居は合ってた。
特に八千草薫さんとのシーン。良かった。


小池栄子
好きなタレントだからかも、だけど(笑
良かった。
ダンスシーンしか無かったけどね(笑
でも、昔風の衣装、化粧、そして踊り子としての満面の笑顔。
彼女、きっと女優としてでっかくなると思うな。(なって欲しい)


ベテラン俳優
八千草薫
石坂浩二

さすが上手だわ。
特に八千草薫さん。
私は日本の女優さんでは、この方が一番好き。
美人と言う点でも、吉永小百合さんより美人だと思う・・・
(美女、という点では、お若い時の鰐淵晴子さんが好きだけど)

小栗旬扮する恋人だった少尉の霊と会話するシーン。
八千草薫さんが少女のようだった。
小栗旬が両手で頬を挟んだ時の驚き、恥じらい、嬉しさ。
抱きしめたくなった。
切ない切ない憧れと哀しみ。
接吻くらいしてやれ!とそれが無理なら抱きしめろ!思ったけど、日本のドラマじゃ無理なのかなー。
八千草さんもっと出てくれないかなぁ。


全体的な見た目、というか扮装、仕種が今までの日本のドラマや映画で見るようなウソ臭さが少なかった。
頭は坊主だし。
軍服はそれなりに着こなしていたし。
それに号令いっか、ビシッとする姿勢にふらつきがなかった。
いや、私も実物を見たわけじゃないんですけどね。^^;
でも、そういう私も突っ込みを入れたくなるようなうそ臭い「きをつけ」とかあるじゃないですか。
顔も弛んでるような猫背でキレのない”きをつけ”されてもねぇ・・・
母なんか普段は「こんな軍人いなかった」の一言。


と、ここまで褒めてますが・・・
例のごとく、不満もあります^^

 
 
ビートたけし・・・
ミスキャストだろう。

芝居も下手だし。

ほんとがっかりだ。

そうは言っても、私はたけしのファンだし、このドラマを見る動機の一つになったのは確か。
だけど・・・
残念ながら彼がこのドラマをぶち壊している。

ビッグネーム過ぎて演出家は何も指導できなかったのか?

第一、年食いすぎている。
小池栄子扮する妹と仮に15歳ほど年が離れている設定でも、35〜40歳だろう。
どうみてもその年齢には見えない。
爺ぃ。
戦争末期には、幼年兵ばかりでなく年配も徴兵されたそうだが。
だから温水さんみたいな兵隊がいても納得だけど、兄妹のエピソードからすると、兄としてのたけしの年が・・・

だから、小池栄子の最後のセリフ「お兄ちゃんは若いままなのに、私は」ってのが「はいぃ?」ってな感じ。
確かに現在のその後の妹は、80歳超えているわけで、その年から見たら50、60年配でも若いっちゃぁ若いだろけどサ。
兄役の役者が30代位の若さの人だったら、このセリフがもっと切なさを呼ぶだろうに・・・

セリフも棒読み。
表情も乏しい。
たけしって普段のしゃべりって、時々声が裏返るじゃない。
ああいう、自然なしゃべりをせめてしてくれたら・・・
でもやっぱり違和感。
ドラマの中では、メインストーリーだったはずなのに・・・

昭和と平成
昔の日本人と今の日本人
昔の日本と今の日本
昔の家族と今の家族

昔の価値観と今の価値観

今の日本は何を得て、何を失っているのか。
いろいろな意味でこのままでいいのか、悪いのか。

こういう事を言いたかったのではないの?

そのメインストーリーの中心人物の芝居がアレじゃねぇ・・・

それと・・・
原作や舞台(になっているのなら)を見てないけど、このドラマに関しては、致命的な欠陥があるよ。

ビートたけし扮する兄ちゃんが、妹が苦労して育てた息子(たけしの甥という設定)に妹がないがしろにされた、という理由で、息子(石坂浩二)を刺殺するんだけど・・・
妹が苦労して育てた息子を殺すか?
そして、妹が「ありがとう」って言うか?
まぁお礼は、殺した事でなく、説教した点にだろうけど。
でも、苦労して、自分を犠牲にしてまで育て上げた息子はその兄貴に殺されちゃってるんだよ?
いくらないがしろにされても、母である妹が喜ぶ、というかそれを受け入れるだろうか・・・
おかしいだろ・・・
「兄ちゃん、なんで殺したのよ!私の苦労が水の泡よ!」
位言えば、それはそれで今の日本の自分勝手な理由の凶悪犯罪に通じるものも感じられたかも知れないけどサ。

2010/0822追記
コレを書いても何かまだ大きな違和感が残っていたのだけど、やっと分かった。
霊になった息子とたけしとの会話はあるけど、息子と妹との会話がない。
たけしに「どこで間違ってしまったのでしょう」と言い、たけしに殴られ叱られた事に対し「ありがとうございます」の礼まで言うのに、母親に対し詫びの言葉がない。
コレだよ・・・
最後まで息子は自分しか見ていなかった。
妹もたけしには「お兄ちゃん」って声かけるのに、息子に話かけない。
コレだ・・・



私最後まで、石坂浩二扮する甥っ子が生き返ると思っていたよ。
元々が御伽噺の設定なんだもん。
『奇跡的に息を吹き返しました!夏の夜のミステリー!』
なんて運びにするんだろう、って一縷の望みを託してましたよ・・・

自分の怒りや筋を通すなら殺人も許される的な言語道断。
霊側は良いとしても(良くないけど)、息子の家族は?
「ないがしろ」に加担していた妻や子供達は?
甥に制裁を加えても、妹の苦労や愛情の存在は息子が残した家族には伝わっていかないんだよ?
救われないお話ですね。


それに、妹の生命維持装置を子供が止めるという設定。
ありえんだろ。
妹をかき抱いて号泣できるのなら、名画「ゴースト」みたいに物に触れられないって設定でもなさげだし。
兄貴が止めろよ!
呼吸装置の発する音「シュゴー、シュゴー」ってのが亡父を思い出す位リアルだったのに・・・
子供に止めさせる・・・子供のセリフも多くてまたしても説明過多だし。
良かれだろうが何だろうが、この子供が殺人をおかしたって事実は残る。
これも又、本人から頼まれたから、自分もそれが良いと思うから、という免罪符で殺人を容認する話になる。
その落とし前が、その子供も余命いくばくもない、ってオチ。
安易。
ウソくせぇ。


という事で、他の登場人物のエピソードの元帥?に会いに行った話とかも言っている事は分かるんだけど、なんかピンと来なかったし。

たけしの存在に寄りかかりすぎたんじゃない?
ARATAや部隊長に扮した長渕がいい味だしているだけに、もったいない・・・

それに最後のシーン。
南方の海。

私はサイパン沖で海底に沈んでいる零戦を見た事があるから、そして祖母、母を通じて軍艦に乗っていた祖父の話を聞かされたから、ドラマ中で言われた未だ30万柱に及ぶ遺体が回収されてない、ってのも「そうなんだよね、戦争ってこういう事も残すんだよね・・・」って思うけど、若い方は海を映されても、単に海へ帰っていったんだね、位に思ったのではないのかいな・・・なんて思った。

それに、お墓には戦没日が書かれていても、お墓の中にお骨が入っていない方のご家族が見たら、なんて思うんだろう、とかも感じた。

淡々と「もし、こんな事がほんとだったら」って風景を切り取る作風もありだけど、それだったら尚更たけしのやった役は甥っ子に手をだしてはいけなかったと思う。

お話作りの取り組み方は良いと思うけど、話そのものが・・・

ARATA扮する検閲係が、当時の教育、風潮から、自分の役目を必死になってまっとうしようとした気持ち、でもそこにはやはり非人間的な部分があったという事、だけど最後に人間的な部分をどうしても捨てさる事ができなかった、という部分だけが唯一見る価値のあったお話でしょうか・・・


ひさびさに、日本男児の中にも中々きりっとした表情できる役者いるんじゃん!
と思えるシーンが所々にあるドラマだったのに、残念だわぁ。





ラベル:ドラマ
posted by 葉山猫 at 23:21| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画&TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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